ダナン現地レポート

ベトナム入国後は言葉によるコミュニケーションが難しくなります。とはいえ、全体の流れを理解しておけば、言葉がわからなくても、どう行動すべきかおおよそ判断できます。入国審査やホテルのチェックインも同様で、パスポートの提示や航空券・予約情報の確認など、手続きの流れはほとんど共通しています。
このページでは、ベトナム到着後の入国審査や荷物受け取り、空港から市内への移動、ホテルのチェックイン時の注意点に加え、お金や治安に関するポイントもまとめています。
ここで紹介する注意点を押さえておけば、初めてベトナムを訪れる方でも、ほとんどの場面で対応できるはずです。
入国審査の時に用意しておくもの
・パスポート(必須)
・ベトナム入国時の航空券(推奨)
・帰りにベトナムを出国する時の予約表(フライトコードが記載されているものなど)
ベトナム国外からベトナムに到着する国際線の場合、入国審査と荷物検査があります。
ベトナムの場合、航空機から降りたらバスに乗り込んで、空港ターミナルまで移動することが多いです。空港ターミナルでも、人の流れに沿って移動し、入国審査のカウンターが並ぶエリアで、「foreigner」などと書かれている入国審査の列に並びます。この列に並んでいる時に、パスポートはすぐに出せるようにしておきましょう。
日本国籍の日本人は、2023年8月15日からビザがなくとも45日間ベトナムへ滞在できるようになりました。ビザ無しによる30日ルール(前回のベトナム出国から30日以上の期間を空けなければならないルール)も撤廃されており、入国審査でも特に質問されることなく、通過できるようになりました。通常はパスポートを審査官へ渡すだけで終わりです。ただし、以前ベトナムでビザを取得していたり、タイミングによっては質問などをされたり、イレギュラーな対応をされることもあります。こういった場合の時のため、焦らないように パスポートのほか、ベトナム入国時の航空券、 帰りにベトナムを出国する時の予約表を用意しておきましょう。予約表はメールなどに添付されているPDFを紙にコピーしてもいいですし、スマホ画面に表示して審査官へ渡すかたちでも大丈夫です。
なお、入国審査のエリアでは、並んでいる列および入国審査官などをカメラで撮影するのは禁止です。「沢山人が並んでる」といった状況を友人にシェアしたい人もいると思いますが、入国審査のレーンが並ぶフロアでの写真撮影はしないようにしましょう。撮影しているところを空港職員が見つけると、注意され、その場で削除するように求められるか、場合によっては別室での対応となります。
写真撮影を注意された場合以外でも、空港職員への対応について、基本的には素直に従うようにしましょう。大きな声で主張しても、職員の決定が覆ることはほぼありません。一時の感情を抑えられず、高圧的な態度や発言をしたり、暴力などを振るうと罰金などを科されたり、別室での対応となる恐れもあります。
荷物検査での注意点
・電子タバコを空港職員に見つかると没収になります。
・荷物が多く、ベトナムでの商い(販売)を疑われると、関税が科される場合があります。
・5000米ドル(日本円で約75万円)以上、もしくは1500万ベトナムドン以上を現金で持ち込む場合、税関での申告が必要です。
入国審査の後には、荷物の受け取り(ピックアップ)エリアがあります。出発地で預けた大きな荷物などは、このエリアで受け取ります。ピックアップエリアを抜け、空港ターミナルから外へ出るところに荷物検査があります。
ベトナムの場合、全員の荷物がチェックされるわけではなく、ランダムだったり、荷物の多い人が止められてX線検査にかけるためにベルトコンベアに荷物を置くなどの指示を受けます。ここでも乗せるように指示をされたら素直に従いましょう。
荷物検査で特に注意が必要なのは、電子タバコの扱いです。電子タバコは、ベトナムだけでなく、タイやシンガポールなどの東南アジア諸国でも法律上禁止になっています。ベトナムへの直行便の場合、日本の空港でのチェックイン時にも、注意喚起が行われています。空港職員に電子タバコが見つかった場合、基本的には没収となります。違法になりますので、ベトナム国内での電子タバコ購入も通常は不可です(紙タバコの持ち込み、購入はできます)。
また、同じ商品を複数持っていたり、新品の商品があると関税が科される場合もあります。過去の例では、自分で飲む用にプロテインなどのサプリメントを多く持ち込んだところ、税関職員に販売目的と判断され、関税を科されたケースもありました。販売を疑われる量を持ち込み、荷物検査にかけられた場合には注意が必要です。
現金の持ち込みにも注意が必要です。ベトナム国内へは、5000米ドル(日本円で約75万円)以上、もしくは1500万ベトナムドン以上の現金で持ち込む場合、税関での申告が必要です。大金を持ち込む場合、こちらも税金を科せられたり没収になる恐れがあるため、規定以上の金額については、現金での持ち込みは避けるようにしましょう。
空港から移動時の注意点
・事前に空港送迎サービスの依頼をしていない場合、タクシーもしくはGrabの利用がおすすめです。
・依頼もしていないのに、空港で話しかけてくる人(客引き)にはついていかないようにしましょう。
荷物検査のエリアを過ぎると、出口があり、空港ターミナルの外へ出れます。
空港送迎を依頼してない場合には、タクシーもしくはGrab(一般車両)による移動がおすすめです。
なお、ダナン国際空港は市街地にも近く、徒歩でも市街地へは出られます。しかし、乾季には30℃後半の気温になり、場所によっては徒歩だと1時間以上かかります。荷物もあるため、基本的には車での移動になるかと思います。
空港からのバス(ダナバス)は、料金も6,000ドン(約40円)~と格安です。しかし停車場所も多いため目的地へ行くまでに時間がかかります。ホテルなどの目的地の前にも通常停まりません。一番近い場所で降りても、そこからの徒歩移動が必要です。
またダナバスは、1人ずつ料金がかかります。Grabでも9万ドン(約500円)程度で市の中心地まで行けます。3人で乗ればGrabでも1人あたり170円程度になります。グループで移動するならGrabとバスでそこまで料金の差はありません。ダナバスの停留所から更にGrabなどを使い移動することになれば、時間もかかるうえに、逆に高くなる場合もあるでしょう。
利便性を考えるなら、バスよりもタクシーやGrabを利用すべきです。
空港での注意点として、客引きによる勧誘があります。空港でのトラブルの多くは客引きから発生します。向こうから話しかけて来る人には絶対についていかないようにしましょう。バスなどを待っている時にも話しかけてきて、空港からはホテルまで行くバスが出ていないなどと言い、車へ乗せようとします。Grabをすでに利用してる客にも話しかけてきて、Grabでの配車を勝手にキャンセルしたり、自分がGrabでマッチングしたドライバーなどと言い車へ乗せようとします。Grabで代わりに呼んであげるといった勧誘もありますが、ニセの画面となっており、実際には呼びません。
客引きについていき、車へ乗車すると、通常よりも高い金額での請求になります。注意しましょう。
チェックイン時に用意しておくもの
・パスポート(必須)
・予約表(推奨)
ホテルのチェックインでは、パスポートの提出が必須となります。ホテルはベトナムの法律上、ID(外国人の場合にはパスポート)のコピーが必須となり、こちらの情報をホテルは保管しなければなりません。
パスポートの名前だけでも予約の照合はできますが、ホテルによっては予約番号(Booking ID)を求められることもあります。予約サイトや旅行代理店などを通した場合には、予約サイトや旅行代理店名とそちらで発行される予約番号が記載された予約表を渡しましょう。
ホテルに到着し、受付で話しかける前に、上記の2つは用意しておきましょう。
・ベトナムで一番大きなお札は500,000ドン(約2,800円)です。
・ 数字の桁が多いため、表示される金額ではK(×1000)が用いられています。例えば100,000ドンなら100K、30,000ドンなら30Kです。
・ベトナムでは英語の料金でも、通常は1000を省略して発音します。例えば30(サーティ)と言われれば30K、つまり30,000ドン(約170円)を意味します。300(スリーハンドレッド)は300,000ドン(約1,700円)です。
・日本発行のクレジットカードの場合、ベトナム国内では決済手数料として3%から5%程度取られます。
1,000はベトナム語で「nghìn(ギン)」と言います。
ただし、
「nghìn(発音:ギンに近い)」は、一般的に北部(ハノイなど)の話者でよく使われる語形です。
「ngàn(発音:ガン/ゲンに近い)」は、南部(ホーチミンなど)で使われる傾向があります。
文法書などでも、「thousand = nghìn (northern) / ngàn (southern)」という注記がされていることがあります。
つまり、「北部では ‘nghìn’、南部では ‘ngàn’」という区別は、日常会話レベルで実際に存在する地域差の一つと見なされています。
ダナンがあるベトナム中部では、言語上の過渡地域(方言の混交地帯)にあたるため、北部/南部の両方の影響を受けることがあります。具体的には、両方とも使われ、両方とも理解されています。
日本円は万、億、兆と10,000を基準に単位が区切られています。しかし海外では1千を基準に1,000単位で区切られていることが多いです。ベトナムでも1Kで1000ドン、1Mで1,000,000ドンが1つの基準になっています。そして、単位の多いベトナムのお金では、この1000を省略して(0を3つ取って)表現されることが多いです。
10,000ドンはベトナム語で「mười nghìn(ムイギン)」、100,000ドンは「một trăm nghìn(モッチャムギン)」 と言います。
相手が外国人だと、30,000ドンは英語で「30(サーティ)」、100,000ドンは 英語で「100(ワンハンドレッド)」などと言います。
ベトナム国内では、支払いはほぼベトナムドン決済になります。オフラインでは、ドル決済も少数で利用できます。
クレジットカードが利用できる店は多いですが、すべての店で使えるわけではないため、現金を持参した方が安心です。カードが使えてもMastercardとVISAのみのお店も多いです。JCBも使える場所はありますが、AMEXが使えるところは少ないです。
また日本発行のクレジットカード決済では3%から5%のカード決済手数料がかかります(カード会社によって手数料は異なります)。こちらのカード決済手数料について、意外と知らない人は多いかもしれませんが、海外(外貨決済)では必ず発生します。ベトナム国内で日本発行のクレジットカードで決済する場合、手数料が5%なら、10万円のうち5,000円がカード会社への手数料となります。カラオケ店などお店では、こちらのカード決済手数料に加えてクレジットカードでは5%程度のチャージ料が店から請求されるため更に手数料が高くなります。
こうしたクレジットカードによる決済手数料を安く抑えたい場合、Wiseなどのデビットカードを日本で作成しておくことをおすすめしています。Wiseは事前に日本円を振り込んで使うデビットカードになります。Wiseを使うと、1%程度の手数料で決済できます。
・現金(日本円)を両替するときには、マーケットのレートを事前に見てから両替しましょう。
・両替所近くはスリが多いので、特に警戒しましょう。
Wiseよりもお得な支払いが現金(ベトナムドン)払いになります。こちらを利用すれば0%から1%程度の手数料しかかかりません。お店などでのベトナムドン現金払いではもちろん手数料はかかりません。この手数料は、日本円からベトナムドンへ両替する時にかかる手数料になります。
この手数料も、市場のレートを知らなければ安い、高いの判断はできません。したがって両替をする前には必ず市場レートをチェックする必要があります。
ベトナムではゴールドショップなど、金や宝石が売られているお店での両替がおすすめになります。
両替所でのレートの目安は、市場よりも0%から1%程度安いレートが目安になります。
市場レートが1円=175ドンの場合、優良両替所では1円を175ドンから173ドン程度で両替してもらえます。
例1)1円=174ドンの場合
1万円は174万ドン
こちらの為替レート(手数料)は、ゴールドショップによっても異なります。必ず市場レートを確認した上で、お店でのレートを聞き、許容範囲の手数料の場合に両替をしましょう。
例2)市場レートが1円=175ドンの場合で、両替所のレートが1円=174ドンの場合、174/175=0.9943。99.43%、つまり0.6%の手数料となります。
レートの表示について、1,000を省略して、ベトナムドン→日本円で電卓へ表示される場合もあります。
例3)5.59円(1000ドンあたり)
市場レートが1000ドンあたり5.59円の時、 5.59+0.0559=5.65円で1%の手数料となります。
円基準では数字が大きい方が手数料は安くなり、ドン基準では数字が大きい方が手数料は高くなります。
ゴールドショップの近く、特にハン市場の近くではスリや見せ金詐欺の被害も報告されています。
スリについて、店頭で順番を待っている時などに、身体を不自然に寄せてきたり、触れそうなぐらい近い距離に人が寄ってくる場合があります。この場合、現金だけでなく、スマートフォンなどの持ち物からも目を離さないようにしましょう。
日本のお金を見せてと言ってくる見せ金詐欺にも注意してください。見せ金詐欺は、ベトナム人ではなく、インド系、中東系の外国人が多いです。日本へ旅行に行くなどと声をかけられても、お金や財布などは見せないようにしましょう。手品のようなテクニックで財布から何枚かお札を抜かれたり、現金以外のスマートフォン、貴金属を盗まれてしまう事件が報告されています。
・ベトナムでの事件は、アジアの中ではおおむね低位〜中低位と治安は良好とされます。
・旅行者含む日本人が巻き込まれる事件に絞ると、街頭犯罪(ひったくり、強盗) が多いです。
日本の治安について、全刑法犯の約7割が窃盗になります。
ベトナムで発生する事件について、アジアの中では低位から中位と比較的良好で、ダナンなどの都市でも夜間に危険を感じる場面はほとんどありません。ベトナム都市警察発表では窃盗が多いですが、監視カメラでの防犯が増え、経済も好調なため減少傾向にあります。ただし、旅行者含む日本人が巻き込まれる事件としては、街頭犯罪(スリ、ひったくり)が多いです。
SNSなどでは、見せ金詐欺なども話題になります。
窃盗(スリ)が多い場所として、上でも述べたように両替所(ゴールドショップ)の近くや市場、ホイアン旧市街では人の多い日本橋付近があります。
逆に、ひったくりは夜間で人が少ないエリアでの被害が報告されています。ベトナムでは、犯罪の刑罰が日本よりも格段に重く、強盗では長期の実刑になることが多いです。そのため武器を使っての強盗はかなり少なく、スリやひったくりがほとんどになります。
ベトナムでは人口が増えているにもかかわらず、人口あたりでは減少傾向も見られます。一方、日本と同様に詐欺・サイバー犯罪は増加傾向にあります。ベトナムは2024年のオンライン詐欺損失が約1.89兆VND(約100億円)となりました。この金額は、ベトナムの経済規模に比べても大きく、近年でも増加傾向にあります。
なお、こうしたオンライン詐欺では、日本人が巻き込まれるケースはほとんどなく、ベトナム人もしくはベトナム国内から中国人が中国にいる中国人に向けて行っているものが報告されています。
上記のように、旅行者が特に注意すべきなのは、スリやひったくりなどの軽犯罪です。人が多い場所では現金(お財布)、スマートフォン、貴重品に注意し、スマートフォンの操作中や写真撮影中など注意がそれる場面ではバッグを体の前で抱えるなど、基本的な防犯対策を意識して行動するようにしましょう。
総じて、ベトナムは旅行者にとって比較的安全な国であり、常識的な注意を払って行動すれば、安心して観光を楽しむことができる国と言えます。
私たちダナンスタートアップベース(DSB)は、お客様に安心してご旅行をお楽しみいただけるよう、緊急時に備えた情報のご提供とサポート体制の整備に努めております。
このマニュアルでは、万が一の事態に備えて、事前にご用意いただきたい情報や緊急時の対応方法などをまとめています。いざというときに慌てず行動できるよう、ご出発前にご一読いただき、緊急時に必要な情報はメモなどに控えて分かりやすい場所に保管しておくことをおすすめいたします。
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