ダナン現地レポート

ベトナム入国後は言葉によるコミュニケーションが難しくなります。とはいえ、全体の流れを理解しておけば、ベトナム語がわからなくても、どう行動すべきかおおよそ判断できます。入国審査やホテルのチェックイン、現金両替も同様で、パスポートの提示や航空券・予約情報の確認など、手続きの流れは毎回ほとんど変わりません。一度覚えておくだけで、ベトナム語ができなくともある程度は対処できます。
このページでは、ベトナム到着後の入国審査や荷物受け取り、空港から市内への移動、ホテルのチェックイン時の注意点に加え、お金や治安に関するポイントもまとめています。
ここで紹介する注意点を押さえておけば、初めてベトナムを訪れる方、ベトナム語をしゃべれない方でも、ほとんどの場面で対応できるはずです。
入国審査の時に用意しておくもの
1.パスポート(必須)
※パスポートの有効期限がベトナム入国時点で6ヶ月以上あること
※パスポートの空欄ページが1ページ以上あること
2.ベトナム入国時の航空券
3.帰りにベトナムを出国する時の予約表(フライトコードが記載されているものなど)
ベトナム国外からベトナムに到着する国際線の場合、入国審査と荷物検査があります。日本からダナンへの直通便ではダナンで入国審査を受けます。ハノイやホーチミンなど、ベトナム国内の別の都市を経由する場合、そちらで入国審査を受けます。
ベトナムの場合、空港に到着し、航空機から降りたらバスに乗り込んで空港ターミナルまで移動することが多いです。空港ターミナルでも、人の流れに沿って移動し、入国審査のカウンターが並ぶエリアで、「foreigner」などと書かれている入国審査の列に並びます。この列に並んでいる時に、パスポートはすぐに出せるようにしておきましょう。
日本国籍の日本人は、2023年8月15日からビザがなくとも45日間ベトナムへ滞在できるようになりました。ビザ無しによる30日ルール(前回のベトナム出国から30日以上の期間を空けなければならないルール)も撤廃されており、入国審査でも特に質問されることなく、簡単に通過できるようになりました。通常はパスポートを審査官へ渡すだけで終わりです。ただしパスポートの有効期限が6ヶ月以上ない場合には、入国が認められない場合があります。またパスポートのスタンプを押すページも1ページ以上余っている必要があります。さらに以前ベトナムでビザを取得してる場合、審査官によっては質問などをされたり、イレギュラーな対応をされることもあります。
こういった場合の時のため、焦らないように パスポートの有効期限、頻繁に海外へ行く人は残存ページの確認のほか、ベトナム入国時の航空券、 帰りにベトナムを出国する時の予約表を用意しておきましょう。予約表はメールなどに添付されているPDFを紙にコピーしてもいいですし、スマホ画面に表示して審査官へ渡すかたちでも大丈夫です。
なお、入国審査のエリアで並んでいる列および入国審査官などをカメラで撮影するのは禁止です。「沢山人が並んでる」といった状況をSNSや友人にシェアしたい人もいると思いますが、入国審査のレーンが並ぶフロアでの写真撮影はしないようにしましょう。撮影しているところを空港職員が見つけると、注意され、その場で削除するように求められたり、場合によっては別室での対応となります。
写真撮影を注意された場合以外でも、空港職員への対応について、基本的には素直に従うようにしましょう。大きな声で主張しても、職員の決定が覆ることはほぼありません。一時の感情を抑えられず、高圧的な態度や発言をしたり、暴力などを振るうと罰金などを科されたり、別室での対応、罰金を科された上に入国拒否となる恐れもあります。
荷物検査での注意点
・電子タバコを空港職員に見つかると没収になります。
・荷物が多く、ベトナムでの商い(販売)を疑われると、関税が科される場合があります。
・5000米ドル(日本円で約75万円)以上、もしくは1500万ベトナムドン以上を現金で持ち込む場合、税関での申告が必要です。
入国審査の後には、荷物の受け取り(ピックアップ)エリアがあります。出発地で預けた大きな荷物などは、このエリアで受け取ります。ピックアップエリアを抜け、空港ターミナルから外へ出るところに荷物検査があります。
ベトナムの場合、全員の荷物がチェックされるわけではなく、ランダムだったり、荷物の多い人が止められてX線検査にかけるためにベルトコンベアに荷物を置くなどの指示を受けます。ここでも乗せるように指示をされたら素直に従いましょう。
荷物検査で特に注意が必要なのは、電子タバコの扱いです。電子タバコは、ベトナムだけでなく、タイやシンガポールなどの東南アジア諸国でも法律上禁止になっています。ベトナムへの直行便の場合、日本の空港でのチェックイン時にも、注意喚起が行われています。空港職員に電子タバコが見つかった場合、基本的には没収、場合によっては罰金も取られます。違法になりますので、ベトナム国内での電子タバコ購入も通常は不可です(紙タバコの持ち込み、購入はできます)。
また、同じ商品を複数持っていたり、新品の商品があると関税が科される場合もあります。過去の例では、自分で飲む用にプロテインなどのサプリメントを多く持ち込んだところ、税関職員に販売目的と判断され、関税を科されたケースもありました。販売を疑われる量を持ち込み、荷物検査にかけられた場合には注意が必要です。
現金の持ち込みにも注意が必要です。ベトナム国内へは、5000米ドル(日本円で約75万円)以上、もしくは1500万ベトナムドン以上の現金で持ち込む場合、税関での申告が必要です。大金を持ち込む場合、こちらも税金を科せられたり没収になる恐れがあるため、規定以上の金額については、事前に申告するか、現金での持ち込みは避けるようにしましょう。
空港から移動時の注意点
・事前に空港送迎サービスの依頼をしていない場合、タクシーもしくはGrabの利用がおすすめです。
・依頼もしていないのに、空港で向こうから話しかけてくる人(客引き)にはついていかないようにしましょう。
荷物検査のエリアを過ぎると、出口があり、空港ターミナルの外へ出れます。
空港送迎を依頼してない場合には、タクシーもしくはGrab(一般車両)による移動がおすすめです。
なお、ダナン国際空港は市街地にも近く、徒歩でも市街地へは出られます。しかし乾季には30℃後半の気温になり、場所によっては徒歩だと1時間以上かかります。荷物もあるため、基本的には車での移動になるかと思います。
空港からのバス(ダナバス)は、料金も6,000ドン(約40円)~と格安です。しかし停車場所も多いため目的地へ行くまでに時間がかかります。ホテルなどの目的地の前にも通常停まりませんし、方向も違う恐れがあります。近い場所で降りても、そこからの徒歩移動が必要です。
またダナバスは、1人ずつ料金がかかります。Grabでも9万ドン(約500円)程度で市の中心地まで行けます。3人で乗ればGrabでも1人あたり170円程度になります。グループで移動するならGrabとバスでそこまで料金の差はありません。ダナバスの停留所から更にGrabなどを使い移動することになれば、時間もかかるうえに、逆に高くなる場合もあるでしょう。
利便性を考えるなら、バスよりもタクシーやGrabを利用すべきです。
空港での注意点として、客引きによる勧誘があります。空港でのトラブルの多くは客引きから発生します。向こうから話しかけて来る人には絶対についていかないようにしましょう。バスなどを待っている時にも話しかけてきて、空港からはホテルまで行くバスが出ていないなどと言い、車へ乗せようとします。Grabをすでに利用してる客にも話しかけてきて、Grabでの配車を勝手にキャンセルしたり、自分がGrabでマッチングしたドライバーなどと言い車へ乗せようとします。Grabで代わりに呼んであげるといった勧誘もありますが、ニセの画面となっており、実際には呼びません。
客引きについていき、車へ乗車すると、通常よりも高い金額での請求をされトラブルの原因にもなります。注意しましょう。
ホテルのチェックイン時に用意しておくもの
1.パスポート(必須)
2.予約表(推奨)
ホテルのチェックインでは、パスポートの提出が必須となります。ホテルはベトナムの法律上、ID(外国人の場合にはパスポート)のコピーが必須となり、宿泊客の情報をホテルは保管しなければなりません。
パスポートの名前だけでも予約の照合はできますが、ホテルによっては予約番号(Booking ID)を求められることもあります。予約サイトや旅行代理店などを通した場合には、予約サイトや旅行代理店名とそちらで発行される予約番号が記載された予約表を渡しましょう。
なお、予約表には通常支払済か現地払い(ホテルの受付で支払)かの記載もされています。すでに支払済と思ったら、現地払いになってることもあるため、こちらもチェックイン前に確認しておきましょう。
・ベトナムで一番大きなお札は500,000ドン(約3,000円)です。
・ 数字の桁が多いため、表示される金額ではK(×1000)が用いられています。例えば100,000ドンなら100K、30,000ドンなら30Kです。
・ベトナムでは英語の料金でも、通常は1000を省略して発音します。例えば30(サーティ)と言われれば30K、つまり30,000ドン(約180円)を意味します。300(スリーハンドレッド)は300,000ドン(約1,800円)です。表記でもKが省略されていることがあります。
・日本発行のクレジットカードの場合、ベトナム国内では決済手数料として3%から7%程度取られます。
日本円は万、億、兆と10,000を基準に単位が区切られています。しかし海外では1千を基準に1,000単位で区切られていることが多いです。ベトナムでも1Kで1000ドン、1Mで1,000,000ドンが1つの基準になっています。そして、単位の多いベトナムのお金では、この1000を省略して(0を3つ取って)表現されることが多いです。
10,000ドンはベトナム語で「mười nghìn(ムイギン)」、100,000ドンは「một trăm nghìn(モッチャムギン)」 と言います。
相手が外国人だと、30,000ドンは英語で「30(サーティ)」、100,000ドンは 英語で「100(ワンハンドレッド)」などと言います。
ベトナム国内では、支払いはベトナムドン決済になります。稀にドル決済ができる店舗もありますが、基本的にカードにしろ、現金にしろベトナムドン決済です。
クレジットカードが利用できる店は多いですが、すべての店で使えるわけではないため、現金を持参した方が安心です。カードが使えてもMastercardとVISAのみのお店も多いです。JCBも使える場所はありますが、AMEXが使えるところは少ないです。
また日本発行のクレジットカード決済では3%から7%のカード決済手数料がかかります(カード会社によって手数料は異なります)。
こちらのカード決済手数料について、意外と知らない人は多いかもしれませんが、海外(外貨決済)では必ず発生します。ベトナム国内で日本発行のクレジットカードで決済する場合、手数料が5%なら10万円のうち5,000円がカード会社への手数料となります。
また、街中のカフェやナイトクラブなど一部のお店では、こちらのカード決済手数料に加えてクレジットカードでは5%程度のチャージ料が店から請求されることもあります。そのため更に手数料が高くなります。
例)チャージ料5%、カード手数料5%の場合
(1+0.05)×1.05=1.1025=110.25%
※両者が加わると10%以上の手数料
こうした手数料を抑える方法として、ベトナム旅行では現金(ベトナムドン)決済かWise(デビットカード)での決済がおすすめです。
現金決済以外での手数料を抑えたい場合、Wiseなどのデビットカードを日本で作成しておくことを弊社ではおすすめしています。Wiseは事前に日本円を振り込んで使うデビットカードになります。Wiseを使うと、1%程度の手数料で決済できます。
・現金(日本円)を両替するときには、マーケットのレートを事前に見てから両替しましょう。
・現金両替は認可店で行うようにしましょう。
・両替所近くはスリが多いので、特に警戒しましょう。
カード決済よりもお得な支払いが現金(ベトナムドン)払いになります。こちらを利用すれば0%から1%程度の手数料しかかかりません。稀にマーケットのレートよりも良いレートで両替できることがあります。つまり手数料を取られるどころか、数%上乗せされての両替ができます。
なお現金両替時の手数料は、市場のレートを知らなければ安い・高いの判断はできません。したがって両替をする前には必ず市場レートをチェックする必要があります。
2026年2月の法改正により、ベトナム国内での外貨両替や貴金属取引にかかる規制が大幅に強化されました。これまで多くの旅行者が利用していた街中のゴールドショップ(宝石屋)での両替も、摘発の対象となっています。最近では、SNSで勧誘される個人間での闇両替も当局の監視が強化されており、少額であっても多額の没収金や罰金が科せられるリスクがあります。
旅行者の皆様がトラブルを避けるためには、市内の銀行、認可を受けた両替所で行う必要があります。銀行の支店だけでなく、空港、大型施設の両替カウンターが安心です。
両替所でのレートの目安は、市場よりも1%から2%程度安いレートが目安になります。市場レートが1円=165ドンの場合、優良両替所では1円を162ドンから165ドン程度で両替してもらえます。
例1)1円=165ドンの場合、1万円は165万ドン
こちらの為替レート(手数料)は、両替所によって異なります。まず市場レートを確認し、両替前にその店の両替レートを聞き、許容範囲の手数料の場合に両替をしましょう。
例2)市場レートが1円=165ドンの場合で、両替所のレートが1円=163ドンの場合、163/165=0.98787…。98.79%、つまり1.2%程度の手数料となります。
レートの表示について、1,000を省略して、ベトナムドン→日本円で電卓へ表示される場合もあります。
例3)市場レートが1,000ドンあたり6円の時、 1,000ドン=6.12円で2%の手数料となります。
日本円からベトナムドンへ両替する際、円基準では数字が大きい方が手数料は安くなり、ドン基準では数字が大きい方が手数料は高くなります。
なお両替所では基本的にお札(1000円札、5000円札、1万円札)しか両替できません。硬貨の両替は不可で、1万円札のみ両替が可能な場所もあります。 また1000円札の両替に対応していても、手数料は上がります。これは米ドルの場合も同様です。100ドル未満のお札では手数料が上がったり、両替が不可の場所もあります。
さらに破れていたり、汚い紙幣は交換に応じてくれません。両替のために紙幣を持参する場合には、こちらも事前にチェックしておきましょう。
ゴールドショップの近く、特にハン市場の近くではスリや見せ金詐欺の被害も報告されています。
スリについて、店頭で順番を待っている時などに、身体を不自然に寄せてきたり、触れそうなぐらい近い距離に人が寄ってくる場合があります。この場合、現金だけでなく、スマートフォンなどの持ち物からも目を離さないようにしましょう。
日本のお金を見せてほしいと声をかけ、金銭や貴重品を盗むいわゆる「見せ金詐欺」にもご注意ください。
本件につきましては、ベトナム人ではなく、インド系や中東系を名乗る外国人による事例が多く報告されています。国籍を尋ねられ、日本人と答えると、「日本へ旅行に行く予定がある」などと親しげに話しかけてくるケースが見受けられます。このような場合でも、現金や財布等の貴重品は決して見せないようご注意ください。手品のような巧妙な手口により、財布から紙幣を抜き取られたり、現金以外にもスマートフォンや貴金属を盗まれる被害がベトナム国内でも報告されています。
ベトナムは旅行者にとって比較的治安の良い国であり、常識的な防犯意識を持って行動すれば、安心して観光を楽しむことができます。特に注意すべきなのは、スリやひったくりといった軽犯罪です。
ベトナムで起こる犯罪の大半は軽犯罪、凶悪事件は少ない
日本では、全刑法犯の約7割が窃盗とされています。ベトナムでも同様に、発生する犯罪の多くは窃盗です。
またベトナムでは犯罪に対する刑罰が日本よりも重く、強盗などは長期の実刑となるケースが多いため、ナイフなどの武器を用いた凶悪犯罪は比較的少なく、スリやひったくりが中心となっています。
治安水準は盗難アジアの中でも比較的良好な国
ベトナムの治安はアジア諸国の中では低位から中位に位置し、ダナンの夜間でも、強い危険を感じる場面は多くありません。
都市警察の発表では窃盗が多いとされていますが、防犯カメラの普及や経済成長の影響により、窃盗件数はベトナム全体として減少傾向にあります。
人口増加にもかかわらず、犯罪率は低下傾向
ベトナムは人口あたりの犯罪件数が減少傾向にあります。ただし、すべての犯罪が減少しているわけではなく、日本と同様に、詐欺やサイバー犯罪といった一部の犯罪は増加しています。2024年にはオンライン詐欺による被害額が約1.89兆VND(約115億円)に達しており、ベトナムの経済規模を踏まえても無視できない水準まで増えています。
ベトナムでのオンライン詐欺については、日本人が被害に遭うケースはほとんどなく、主にベトナム国内のベトナム人を対象としたものとなります。
日本人旅行者が巻き込まれやすいトラブル
日本人旅行者が巻き込まれる事件として多いのは、街頭犯罪(スリ、ひったくり)です。ダナンでは特に、両替所(ゴールドショップ)周辺、市場、ホイアン旧市街の日本橋付近など、人が多い場所ではスリが発生しやすい傾向があります。一方、ひったくりは夜間で人通りの少ないエリアで報告されています。
SNSなどでは見せ金詐欺が話題になることもあります。
対策とまとめ
日本人旅行者がベトナムで特に注意すべきなのは、スリやひったくりなどの軽犯罪です。人混みでは現金やスマートフォンなどの貴重品に注意し、スマートフォン操作中や写真撮影中など、注意が散漫になりやすい場面では、バッグを体の前に抱えるといった基本的な防犯対策を心がけましょう。
以上の点を意識すれば、ベトナムは十分に安全で、安心して観光を楽しめる国だと言えます。






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